対立を解く


よく遅刻をする子どもにまた登場してもらいましょう。

今度は、その遅刻をする子どもと、遅刻をしてもらっては困る「私」の立場で見てみましょう。

「私」(ピアノの先生)の欲求

時間通りに来てほしい。

準備してきたカリキュラムを時間内に伝えたい。

「遅刻する子」(生徒)の欲求

もっと、友達と遊びたい。

遅刻はしたくない。


「私」と「遅刻する子」の欲求はちょっと、食い違っています。この欲求のまま「私」が「遅刻する子」に言葉かけをすると・・・

「時間通りにきなさい!」となってしまいます。

でも、「遅刻する子」は遅刻したくてしているのではなく、友達と遊びたい結果遅刻しているだけなのです。

もし、

「わたしは、●●ちゃんが時間に遅れると、レッスンの時間が短くなって、準備してきたことが全部伝えられなくて、残念だよ。」

「だって、お友達と遊ぶのが楽しいもん!」 

「そっか~、お友達と遊びたかったんだね」

「うん。先生のところに来る日は、お友達と遊ぶ時間が少なくなってしまうんだ」

「そっか、教室の日は、いっぱい遊べないんだねぇ」

「うん、17時からなら、友達と遊んでから先生の所に来ることができて、遅刻もしなくてすむよ」

「そっか、16時半だと早すぎるんだね」

「じゃ、僕、17時からに変えてもいい?」

「大丈夫よ。じゃ、お母さんにも話してOKなら17時にしましょうね。」

「じゃ、聞いてみる!」

これだと、「私」も「遅刻する子」も満足のいく解決策になりそうですね。